在宅医療の薬剤師のススメ!

調剤薬局の求人についてのまとめ

薬剤師の求人の中でも、求人の数が多い調剤薬局。求人は見かけるけど、「ハードルは高いの?」「給料はどのくらい?」…など、気になっている人も多いのではないでしょうか。今回は、調剤薬局の求人について、解説していきます。

調剤薬局への薬剤師求人を選ぶ時の注意点は?
数ある薬剤師求人の中でも、調剤薬局への転職は比較的難易度は低いと言われています。とはいえ、せっかく調剤薬局に転職しても、「年収が上がらない」「もう一度転職したい」という薬剤師が多いのが現状です。では、どうすれば自分に合った、好条件の調剤薬局の求人に転職できるのか、そのコツをお話ししていきます。

●調剤薬局で高給与の求人を希望する場合、管理薬剤師や転職先の地域の求人を選ぼう
調剤薬局へ転職したけれど、「もう一回転職したい」と思う一番の理由は「年収が低い」というものが挙げられます。転職する時、調剤薬局は給料が安いと分かってはいたものの、思ったよりも給料が安かった、なんてことはよくあります。「昇給があるし…」と思って入社しても、それほど大きな額の昇給は見込めないのです。
だからといって、調剤薬局に転職しても、ずっと給料は上がらないまま…という訳ではありません。もし調剤薬局に入社して給料アップを狙うのであれば、方法は二つあります。

まず一つ目が「管理薬剤師などの役職へのキャリアアップを目指す」ということです。
管理薬剤師は、その名の通り役職に就くことになるので、仕事が難しいのでは?と敬遠されがちですが、薬剤師としてスキルアップができますし、薬局経営を学ぶことができます。調剤薬局での実務経験が3年必要になりますが、自己成長したい、スキルアップしたいという人にはやりがいのある役職といえます。
ちなみに、管理薬剤師の仕事は主に4つあります。薬剤管理(薬剤や帳簿類の管理など)、スタッフの管理(スタッフの教育や指導、シフト作成)、経営管理(経営者との会議、金銭管理など)、対外活動(メーカーの対応、医療機関や、他の薬局との連携)です。調剤薬局の規模によっては、経営を任されることもあります。その分、給料は高く、大手の調剤薬局であれば、年収600~700万円は見込めるでしょう。(経験年数にもよります)

次に、二つ目が「地方の調剤薬局に転職する」という方法です。もし転職先のエリアを問わないということであれば、地方の調剤薬局を視野に入れてみましょう。都心部に比べると、地方の方が薬剤師不足ということもあり、比較的給料が高い傾向にあります。

●雰囲気の良い職場に転職できるよう、職場の見学は必ずしよう
給料の次に、調剤薬局の転職で失敗するケースとしては、「職場の雰囲気が悪い」「同じ職場で働くスタッフと合わない」ということです。ほとんどの調剤薬局は、数名もしくは十数名で業務を行うことがほとんどという、かなり人間関係の狭い職場になります(規模の大きい調剤薬局の場合は、もう少し人数が多いです)。その為、一人でも自分と合わないスタッフがいたり、そもそも職場の雰囲気が合わないと、働きにくいといえるでしょう。
このように雰囲気が悪い職場に転職しないためには、面接時に職場の見学を行うことが大切です。基本的にお願いすれば、見学をすることができます。転職エージェントに依頼すれば、担当の人が職場見学の手配をしてくれるので、安心です。

調剤薬局の求人の、薬剤師の待遇ってどう?
働く上で、職場の待遇は気になりますよね。先ほど、調剤薬局の給料相場は低いというお話しをしましたが、まずは調剤薬局の薬剤師の給料がいくらになるのか、お話ししていきます。
調剤薬局の平均年収は450~600万円と言われています。もちろん、薬剤師としての実務経験年数や年齢、性別によっても異なります。(年収が一番低くて400万円、一番高くても650万円という求人がほとんどです)
また、休日については、門前の医療機関によって異なります。もしクリニックであれば、クリニックの休診日に合わせて調剤薬局もお休みになりますし、救急対応のある病院であれば、24時間処方箋を受け付けている調剤薬局もあります。その為、年間休日105日という求人もあれば、年間休日126日の求人と、分かれます。こういった待遇面で考えると、中小規模の薬局チェーンよりも、大手の調剤薬局チェーンの方が、待遇が充実しているといえます。

そもそも、調剤薬局はどんな薬剤師求人があるの?
ここで、いくつか調剤薬局の求人の例を挙げたいと思います。
※いずれも東京の求人になります。

調剤薬局A(江戸川区)
アクセス:駅から徒歩7分
年収:400~600万円
勤務時間:9:00~18:00
年間休日:110日(週休2日)
調剤薬局B(足立区)
アクセス:駅から徒歩1分
年収:550~600万円
勤務時間:9:00~19:00
年間休日:120日
調剤薬局C(目黒区)
アクセス:車通勤推奨
年収:400~800万円
勤務時間:9:00~18:00
年間休日:126日
調剤薬局D(小金井市)
アクセス:駅から徒歩6分
年収450~550万円
勤務時間:9:00~18:00
年間休日:105日
※リクナビ薬剤師より

これらの求人の例を見てみると分かるように、一概に調剤薬局といっても、求人の内容は幅広いです。調剤薬局Bのように、給料相場が高い調剤薬局があれば、調剤薬局Cのように、年間休日126日と、一般企業の会社員並みに休みが取得できる調剤薬局もあります。もちろん、給料、休み、立地と、全て完璧な条件の揃う求人は数少ないと思いますが、できるだけ情報を集めた方が、条件に合う求人は見つかるといえます。

調剤薬局の薬剤師の転職成功例・失敗事例!
ここで、皆さんが長く働ける調剤薬局の求人を見つけて転職できるよう、実際に調剤薬局に転職した薬剤師の方々の成功例と失敗例(体験談)をご紹介したいと思います。

≪調剤薬局への、転職成功事例≫
●30代前半 女性、調剤薬局に初めて転職
これまでは製薬会社と薬局チェーン店に勤務経験があります。今回、初めて調剤薬局への転職でした。転職先に決まった調剤薬局は、駅近のクリニックモールが併設されているビル近くの薬局です。これが正解でした。駅近ということもあって処方枚数が多く、これまで調剤経験のあった薬剤の取り扱いがあったため、経験を生かしながら働くことができています。クリニックも内科・外科問わず、様々な種類の薬剤を扱えるのでとても勉強になりますね。薬局の設備も電子化されていますし、監査のシステムも整っているので安心して働けています。比較的大きな調剤薬局ではありますが、事前にしっかりと情報を集めていたからか、人間関係のいい職場に恵まれました。繁忙期の時は残業があって忙しいですが、週休2日は必ず取得できるので、無理なく働けています。いかに自分に合った求人が見つけられるかが、大事だなと感じました。

●20代後半 女性、病院から調剤薬局へ転職
結婚を機に転職しました。新卒からずっと総合病院の病棟で勤務していましたが、結婚・出産してからは家庭との両立が難しくなったので、シフトに融通が利きやすいと聞き、調剤薬局に転職することにしました。私はパートで基本は週4日、入れる時は週5日働いています。子どもがまだ小さいので、急な熱発で休むこともありますが、常勤の薬剤師が多いので、シフトを代わってもらいやすいのがいいなと思いました。比較的中規模の薬局ですが、経営者の方も子育てに理解がある方だったので、そこもシフトの融通が利きやすい理由だと思います。業務自体は、今まで総合病院の内科・外科の混合病棟で働いていたこともあり、比較的幅広い薬剤の調剤に携わってきたので、その経験が生かされています。職場が育児と仕事に理解のあることは、とても大事なことだとつくづく感じました。

◎ポイント
自分の条件を踏まえて求人を探すことも大事ですが、調剤薬局の内部事情をしっかり調べることも大事です。特に「人間関係がいい」「育児と仕事の両立に理解がある」ということは、実際に調べてみないと分からないことが多いです。想像だけじゃなくきちんと調べるようにしましょう。

≪調剤薬局への、転職失敗事例≫
●30代半ばの男性、大手調剤薬局のチェーン店から、中小規模の調剤薬局に転職
20代の時から調剤薬局を中心に経験を積んでいました。以前働いていた大手の調剤薬局チェーン店は薬剤師の入れ替わりや残業が多く、体調を崩しがちになっていたので、落ち着いて長く働けそう、と感じた中小の調剤薬局に転職しました。残業もほとんどなく、私が配属された調剤薬局は薬剤師が数名と小規模だったのですが、たまに他の店舗にヘルプに行かないといけなかったので、それが辛かったですね。私の場合は今まで内科系の疾患の薬剤を中心に調剤していたので、ヘルプに行った先が外科中心の薬剤だと、また一から勉強し直さないといけない…ということもあり、慣れるまで大変でした。今の中小規模の調剤薬局は、これまでの経験を加味してくれたので、年収はそれなりによかったですが、勤務条件だけじゃなくて、しっかり調剤薬局の内部も調べた上で求人選べばよかったなあ、と思って後悔しています。

●30代前半の女性、都心の調剤薬局から、地方の調剤薬局に転職
就職で上京して都心の調剤薬局に転職。その後、事情があって地元に戻ることになったので、地元の調剤薬局に転職しました。私が転職した調剤薬局は、正直なところ教育が進んでないなあ、という印象を受けました。離職率が高いから、ちゃんと教えられる人もいなくて薬剤師がちゃんと育たないし、管理薬剤師も頼りない感じです。給料だけはいいので、給料目当ての薬剤師はいいかもしれません。でも他の地方に住んでいる学生時代の薬剤師の友人は、給料よくて働きやすいって言っていたので、本当に調剤薬局の求人によると思います。もっとちゃんと調剤薬局を調べてから、転職すれば良かったと思いました。

◎ポイント
「求人の情報がいい=働きやすい職場」とは限りません。給料や休みの日数だけで即決するのではなく、きちんと自分に合った職場か確認してから調剤薬局の求人に応募するようにしましょう。

調剤薬局の好条件の薬剤師求人を探すには、何を使えばいい?
今回は調剤薬局の、好条件の薬剤師求人の探し方についてお話ししました。実際に調剤薬局の薬剤師の方の体験談のように、「いかに求人の情報を集められるか」が、調剤薬局への転職成功の鍵を握ります。
そこで、自分に合った薬剤師の求人を探すには、主に3つの方法があります。

・薬剤師専門の転職エージェント
・薬剤師の求人サイト
・ハローワーク

この3つの中でも、薬剤師専門の転職エージェントで求人を探す方法がおすすめです。
なぜかというと、転職エージェントであれば一人で転職活動していたら分からない情報も積極的に教えてくれます。例えば…、調剤薬局内での人間関係、他の店舗へのヘルプ、実際に転職した薬剤師からの口コミなど。転職エージェントであれば、そういった情報も手に入りますし、あとは給料交渉もしてくれるので、長く働ける求人を見つけることができるのです。

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